平成28年の日の出山開きが4月9日に、日の出町の肝要の里のにぎわい広場で開かれました。
昨年は小雨の中で行われましたが今年は晴天に恵まれ、桜や三つ葉ツツジなどの花が咲き誇る中、秋川消防署や五日市警察署の山岳救助部門や自然保護官をはじめ、一般参加者、記念登山者などの見守る中、幸神神社の神官により、山の安全が祈願されました。
式典終了後に、白岩の滝~麻生山~日の出山~つるつる温泉のコースで、日の出山開き記念登山に出発しました。
途中の麻生山にてカモシカ1頭を発見しその写真を掲載しています。
会場の肝要の里はちょうど桜やツツジが満開で、穏やかな春の日差しの中、にぎわい広場を会場として式典が行われました。
式典開始までの間には、日の出町のビューポイントをライトアップした巨大写真をバックに、古代歌とヴァイオリンの演奏が行われました。
式典開始に際し、山岳犠牲者の御霊に対して1分間の黙祷をささげました。
安全祈願はにぎわい広場にしめ縄を張り、日の出町の幸神神社神官により厳かに執り行われました。
しめ縄はにぎわい広場の大岩を日の出山に見立てて、日の出山頂「幸せの鐘」を配置して祭場としました。
会場には今年度新しく秋川消防署に配備された四輪駆動の山岳救助車がお披露目されました。この車のお世話にならないよう、山中では安全を心がけましょう。
来賓は日の出町橋本町長をはじめ山岳救助関連部門の秋川消防署、五日市警察署、奥多摩自然保護官、日の出町役場職員及び議員の皆様、商工会及び観光協会役員、一の護王神社総代、地元自治会長の皆様に参列を戴き、玉串の奉奠をしました。写真は祝辞を述べる橋本町長。
浩宮皇太子殿下が、日の出山へ登頂されたことを記念して作られた「日の出山頂幸せの鐘」のたたき初めとして、日の出町長ほか2名により、「幸せ」「愛」「希望」の三つの願いを込めてたたき初めされた。写真は日の出町長。
恒例の山開き記念登山は今年も白岩の滝登山口から入山しました。
白岩の滝遊歩道の説明版も新しくなり、英文の説明も記載されました。
昨年の秋に一時通行止めだった、中段の滝前の橋も架け替えられました。
上段の滝を横に見ながら、沢沿いの遊歩道を麻生山に向かって進みます。
麻生平四季彩の森のベンチで休憩。ここから右斜面の細道を林道へ直登すると焼け岩林道の東屋へ出ますが、今日は沢沿いの道を新麻生平に向かいます。
色彩の森のベンチから10分ほどで急に視界が開け、麻生林道へ出ます。ここはベンチも新設され、「新麻生平」としてコース上のビューポイントとなっています。
新麻生平からは、これから登る日の出山が良く見えます。中央が日の出山山頂で東屋が見え、そこから尾根沿いに左に辿ると東雲山荘が見えます。
麻生平から麻生山への直登斜面にカモシカ1頭を発見。ゆっくりと草を食べながら右上の尾根を越えていきました。
新麻生平から伐採された斜面を急登すると、麻生山への近道になります。カモシカはこの右下から、人のいるあたりを左に越えて行きました。
新麻生平から15分ほどで標高794mの麻生山山頂に到着します。以前は樹林で全く視界がきかなかったが、12月に皆伐され、横浜から秩父方面まで180度の素晴らしい眺望になりました。
山頂の眺めとヴァイオリンの演奏を聴きながら、昼食と休憩をとりました。
標高794mの麻生山山頂で昼食後記念写真を撮り、金毘羅尾根からクロモ岩を経由して日の出山へ向かいました。
日の出山の山頂近くの登山道は、3年前から整備が進み、丸太による階段も整備されました。
頂上直下の東雲山荘は、都心から一番近い山小屋として人気があり、ここに泊まって夜景や日の出を眺めるには最高の宿泊設備てす。秋の紅葉シーズンには周囲のモミジがきれいに染まり、登山者の撮影ポイントになっています。山荘への荷揚げ用のジムニーここまで上がってきます。
東雲山荘の内部を見学。管理人さんによる山荘の説明を聞きながら、休憩をしました。
山荘から山頂までは3分ぐらい。右側に水洗トイレがあり、登山者の休憩ポイントとして賑わいます。トイレは雨水を使い微生物の分解作用を使った、バイオ循環式です。指定されたもの以外は流さないよう、大切に使ってください。
標高902mの日の出山へ到着。大人4人が途中の麻生山から下山しましたが、子供たちは元気で終始先頭を歩いていました。
先ほど昼食をとった麻生山(794m)。左斜面の伐採地にカモシカがいました。秋は紅葉に彩られ、きれいな山になります。
眺望のすばらしさで有名な山頂も、今日は春霞がかかり、高層ビル群やスカイツリーなども見えません。霞が無ければ東京湾や相模湾の江の島も見えます。
下山は尾根道のあご掛け岩コースを辿り、つるつる温泉へ下ります。ここは途中の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)のあご掛け岩。
あご掛け岩は、東征から大和の国へ帰る途中、病で苦しむ日本武尊がこの岩にまたがり、右側にあごを掛けて休んだと伝わる。日本武尊は2メートルを超す大男だったといわれるので、あごを掛けるには丁度良い高さだったようです。
無事に終着地のつるつる温泉に到着し整理体操と登山の総括をして解散。浴槽をリニューアルした温泉に入浴して、疲れを癒していく人と別れて帰路につきました。
西多摩新聞の4月22日号に、日の出山開きと記念登山の記事が掲載されましたのでご紹介します。
日の出山開きの様子が、日の出町の「広報日の出」の表紙を飾りました。