日の出山の会

秩父多摩甲斐国立公園の東端、日の出山の自然を舞台に活動するクリエイター集団

〒190-0181 東京都西多摩群日の出町大久野

12月

日の出山山頂から花火撮影

 7月25日は日の出夏まつりが行われ、平井中学の裏山の桜の森から花火が打ち上げられました。
また、この日は隅田川の花火大会、昭和記念公園の花火大会など、都内各地で大きな花火大会のラッシュの日でもあることから、日の出山に花火撮影の登山をしてきました。

 夕暮れの迫る山道を一人行き、クロモ岩に差し掛かると、かすかな風に乗って妖艶な花の香りが漂い、進むにつれて濃厚になり、歩みを止めて見回すとヤマユリの花が木々の間にたくさん咲いていました。
 クロモ岩から山頂へのきつい登りの両側に咲く、最盛期のヤマユリが放つ濃厚な香りに、昔読んだ小泉八雲の「高野聖」の旅僧が話す、幽玄な情景を思い起こしました。

ヤマユリは藪の中で一輪咲いても所在が分かるほど、濃厚な香りを放ちます。クロモ岩近くの斜面には一斉に花開き妖艶な世界を醸しだしていました。

ヤマユリは藪の中で、一輪咲いても所在が分かるほど濃厚な香りを放ちます。クロモ岩近くの斜面には一斉に花開き、妖艶な世界を醸しだしていました。

道の土手から延びる花茎は顔の高さに花をつけ、むせかえるような香りを放っていました。

道の土手から延びる花茎は顔の高さに花をつけ、むせかえるような香りを放っていました。

足元にはオオバノギボウシが咲き、夕やみが迫る山道を、明るくしてくれています。

足元にはオオバノギボウシが咲き、夕やみが迫る山道を、明るくしてくれています。

山頂下の東雲山荘は、土曜日にしては珍しく宿泊客が無く、ひっそりとしていました。山荘の周囲にも、ヤマユリやオオバノギボウシが咲いていました。

山頂下の東雲山荘は、土曜日にしては珍しく宿泊客が無く、ひっそりとしていました。山荘の周囲にも、ヤマユリやオオバノギボウシが咲いていました。

山頂は人気が無くひっそりとしていて、雲があかね色に染まっていました。

山頂は人気が無くひっそりとしていて、雲があかね色に染まっていました。

山頂にもヤマユリやオオバノギボウシがたくさん咲いていて、単独登山を楽しませてくれました。

山頂にもヤマユリやオオバノギボウシがたくさん咲いていて、単独登山の寂しさを慰めてくれました。

以前にも何度か花火撮影などで、この季節に登りましたが、これほどまで多く咲くヤマユリは初めてです。

以前にも何度か花火撮影などで、この季節に登りましたが、これほどまで多く咲くヤマユリは初めてです。

すっかり陽が落ちて、東に広がる都心の武蔵野台地の灯が、輝きを増してきます。

すっかり陽が落ちて、東に広がる都心への武蔵野台地の灯が、輝きを増してきます。地表近くは霞がかかり、新宿副都心などの高層ビル群は見えません。

午後7時30分。先ずは立川の昭和記念公園の花火が打ち上げられます。

午後7時30分。先ずは立川の昭和記念公園の花火が打ち上げられます。

今日は隅田川の花火も見えるはずですが、上空は晴れていても地表近くは濃いもやがかかり,見えません。スカイツリーの近くに上がるはずですが、そのスカイツリーも今日は見えません。

今日は隅田川の花火も見えるはずですが、上空は晴れていても地表近くは濃いもやがかかり,見えません。スカイツリーの近くに上がるはずですが、そのスカイツリーも今日は見えません。

午後8時過ぎ。遅れて日の出夏祭りの花火(右)も上がり始め、昭和記念公園の花火(左)との共演が始まりました。

午後8時過ぎ。遅れて日の出夏祭りの花火(右)も上がり始め、昭和記念公園の花火(左)との共演が始まりました。

日の出の花火は平井ッぱらの光をバックにして上がり、昭和記念公園の花火は夜空をバックに上がります。

日の出の花火は平井ッぱらの光をバックにして上がり、昭和記念公園の花火は夜空をバックに上がります。

青白い花火も涼やかで、夏の夜空に似合います。

青白い花火も涼やかで、夏の夜空に似合います。このほかにも地域で催す小ぶりの花火大会も、いくつか見ることができました。

派手やかなスターマインの饗宴になると、そろそろ終わりの時間です。

派手やかなスターマインの饗宴になると、そろそろ終わりの時間です。

真西に見える御岳山も、夜のとばりに閉ざされて、御岳神社の明かりが輝いて見えます。

真西に見える御岳山も、夜のとばりに閉ざされて、御岳神社の明かりが輝いて見えます。

人影のない山頂は月に照らされ、大岳山と馬頭刈尾根のスカイラインの上には星も瞬いていました。夜景とヤマユリの香りに包まれて、このまま一夜を過ごしたいとの思いを残し、月明かりの中を下山しました。

人影のない山頂は月に照らされ、大岳山と馬頭刈尾根のスカイラインの上には星も瞬いていました。夜景とヤマユリの香りに包まれて、このまま一夜を過ごしたいとの思いを残し、月明かりの中を下山しました。

 

 

海禅寺音楽祭

 日の出山から東へ派生する尾根にある、高峰の山頂から青梅側に下った二俣尾に有る海禅寺で、日の出山の会会員の光野真理氏が主宰する、海禅寺音楽祭が今年も7月18日に、曹洞宗海禅寺で開かれました。
 二俣尾の地名は、青梅街道をゆく昔の旅人が、奥多摩方面と秩父方面へ別れた分かれ道の地であり、昔は二又尾と書かれていたそうです。
 海禅寺は、室町時代の地元の豪族三田氏により保護を受け、裏山の辛垣山には辛垣城があり、戦国時代の末期に城は落城して三田氏も滅び、兵火により寺院の建物も焼失しましたが、何度かの再建により今も立派な山門や本堂などが残り、裏山はつつじの名所となっています。

青梅街道と並行する青梅線二俣尾手前の山腹に位置する海禅寺。石段を上がると立派な山門があり、境内からの多摩川流域と日の出山から東へ延びる尾根の見晴らしが素晴らしい。

青梅街道と並行する青梅線二俣尾手前の山腹に位置する海禅寺。石段を上がると立派な山門があり、境内からの多摩川流域と日の出山から東へ延びる尾根の見晴らしが素晴らしい。

現在の本堂と庫裏は昭和59年に焼失し古さを再現する手法で再建されたものです。本堂には、立派なグランドピアノが備えられています。

現在の本堂と庫裏は昭和59年に焼失し、古さを再現する手法で再建されたもので、古の面影を残しています。本堂には、立派なグランドピアノが備えられています。

本堂では、7絃ベースギターのジョンカラ節に載せて、将門伝説の舞などが演奏されました。

本堂では、7絃ベースギターのジョンカラ節に載せて、将門伝説の舞などが演奏されました。

DSC03357圧縮

演奏はジャズ、フォーク、箏、沖縄民謡、舞など多岐にわたり、最後は出演者と聴衆のコラボで締めくくりました。

日の出観光まつり写真展

 7月12日にイオン日の出店にて、日の出町観光協会の主催で日の出観光まつりが開かれ、日の出山の会は日の出山の写真を展示し、竹クラブで制作した竹細工を販売しました。

 出店はつるつる温泉の足湯や、さかな園の赤いうどんや鱒の塩焼き、うまいもの館の燻製チーズ他肝要の里の製品、町の文化財担当から文化財や芸能保存などの記録DVDなどが販売されて賑わいました。

会場はメインコートから駐車場へつながる入り口の外側で、最も出入りの多い場所です。

会場はメインコートから駐車場へつながる入り口の外側で、最も出入りの多い場所です。

日の出山の会は日の出山の写真と日の出町に住む動物と蝶の写真、竹細工や幸せの鐘の展示などをしました。

日の出山の会は日の出山の写真と日の出町に住む動物と蝶の写真、竹細工や幸せの鐘の展示など行い、多くの人が立ち寄られました。

つるつる温泉からは、足湯の浴槽が設営され、タンクローリーで温泉が運ばれました。

つるつる温泉からは足湯の浴槽が設営され、タンクローリーで温泉が運ばれました。

杉並区からは完熟トマトのトマトマンが応援に駆けつけてくれ、日の出トマトとトマトを練りこんだ赤いうどんの応援をしてくれました。

杉並区からは完熟トマトのトマトマンが応援に駆けつけてくれ、日の出トマトとトマトを練りこんだ赤いうどんの応援をしてくれました。

勝峰山~麻生山間の山頂へ標高表示杭設置登山

 勝峰山からは西に向かって、勝峰尾根~ろんでん尾根~麻生尾根(現在は金毘羅尾根と通称)~麻生山を経て日の出山へと辿っています。

 今回6月28日に実施した標高表示杭の設置登山は、日の出山の会会員3名で、勝峰山の山頂から麻生山間の尾根上に、国土地理院の地図に標高が表記されている山頂をGPSで特定し、国土地理院地図の標高値を表示した杭を設置しました。また、勝峰尾根~派生した幸神尾根にも寄り道して設置しました。

麻生山からの下山は、麻生山林道から焼け岩林道を三ツ沢に下り、つるつる温泉で汗を流して帰路につきました。

当日のGPS軌跡図です。右下をスタートし麻生山まで辿り、下山路は麻生林道から焼け岩林道を辿り、つるつる温泉でした。ベースの地図は国土地理院の地形図を使用しました。

当日のGPS軌跡図です。右下をスタートし麻生山まで辿り、下山路は麻生林道から焼け岩林道を辿り、つるつる温泉でした。ベースの地図は国土地理院の地形図を使用しました。

ボッカ兼杭打ち担当2名と、GPS探査兼記録担当1名の計3名で、大久野の新井から向山稲荷ルートを出発。

ボッカ兼杭打ち担当2名と、GPS探査兼記録担当1名の計3名で、大久野の新井から向山稲荷ルートを出発。

新井地区を見渡せる山の中腹にある向山稲荷の祠。ここから早道場(はやみちっぱ)と呼ばれる尾根をとおり、勝峰山へ向けて尾根歩きとなります。

新井地区を見渡せる山の中腹にある向山稲荷の祠。ここから早道場(はやみちっぱ)と呼ばれる尾根をとおり、勝峰山へ向けて尾根歩きとなります。

昨日の勝峰山草刈り整備事業で、すっかりきれいになった勝峰山園地を、山頂へと辿ります。

昨日の勝峰山草刈り整備事業で、すっかりきれいになった勝峰山園地を、山頂へと辿ります。

今日最初のポイント勝峰山山頂454.3m。三等三角点と榛名神社の小さな祠があり、山桜の巨木で覆われています。

今日最初のポイント勝峰山山頂454.3mで、国土地理院の地図に山名が表示されています。三等三角点と榛名神社の小さな祠があり、山桜の巨木で覆われています。

勝峰尾根、ろんでん尾根の分岐から幸神尾根へ寄り道して、深沢山山頂460mに設置。

勝峰尾根とろんでん尾根の分岐から幸神尾根へ寄り道して、深沢山山頂460m(国土地理院の地図には山名表示無し)に設置。ちなみに杭を打っている人も深沢さんです。(^^♪

ろんでん尾根の北側は、太平洋セメント傍系の砕石掘削跡地。現在は自然環境復帰のための埋め戻し中。

ろんでん尾根の北側は、太平洋セメント傍系の砕石掘削跡地。現在は自然環境復帰のための埋め戻し中です。

勝峰尾根からろんでん尾根に入って最初の無名のピーク441m。

勝峰尾根からろんでん尾根に入って最初で、無名のピークらしくないピーク441mで,GPSが無いと山頂の特定が難しい。

しばらく標高表示のないピークをいくつか越えて、送電線鉄塔を過ぎると山名の有る543mの「真藤の峰」に至る。

しばらく標高表示のないピークをいくつか越えて、送電線鉄塔を過ぎると543mの「真藤の峰」(国土地理院の地図に山名無し)に至ります。

きつくなった尾根道をしばらく辿ると、そこは607mの無名のピークだ。相変わらず眺望は開けない。

きつくなった尾根道をしばらく辿ると、そこは607mの無名のピークです。相変わらず針葉樹の植林地で眺望は開けません。

次のピークは国土地理院の地図には山名表記のない、607mの梵天山。ここまで来ると1本1Kgの杭も減り、ボッカ担当も荷物と共に口が軽くなる。(^-^)

な次のピークは国土地理院の地図に山名表記の無い、607mの梵天山。ここまで来ると1本1Kgの杭も減り、ボッカ担当も荷物と共に口が軽くなりました。(^-^)

白岩山には631.7mの三等三角点がある。フェンスの向こう側和は日鉄鉱業の採掘跡地で、立ち入り禁止だ。砕石を採掘していたが、崩落事故を起こし閉鎖された。

白岩山には631.7mの三等三角点がある(国土地理院の地図に山名無し)。フェンスの向こう側は日鉄鉱業の採掘跡地で、立ち入り禁止です。砕石を採掘していたが、崩落事故を起こして閉鎖されました。

樽窪の峰は麻生尾根(現在は金毘羅尾根と通称)の送電線鉄塔の有る山頂だが、登山道は巻道を辿るため、登る人は少ない。樽窪の樽は滝を表し、白岩の滝の有るタルクボ沢の水源の山だ。

樽窪の峰(国土地理院の地図に山名無し)は麻生尾根(現在は金毘羅尾根と通称)の送電線鉄塔の有る山頂だが、登山道は巻道を辿るため、登る人は少ない。樽窪の樽は滝を表し、白岩の滝の有るタルクボ沢の水源の山です。

今日の最終ピーク麻生山794mは以前に設置済だ。ここで 遅い昼食をとる。眺望は現在北側のみだが、右手の東側の植林がこの冬景観のための伐採が決まっているので、都心への眺望が期待される。

今日の最終ピーク麻生山794m(国土地理院の地図に山名表記有り)は以前に設置済で、ここで遅い昼食をとりました。眺望は現在北側のみですが、右手に見える植林がこの冬景観のための伐採をしますので、麻生山山頂から東側の都心への眺望が期待されます。

麻生山からの下山は、麻生林道から焼け岩林道を辿り、三ツ沢の地蔵堂へと歩いた。緩い下り一方の林道歩きは腰に負担がかかり意外ときつい。地蔵堂からつるつる温泉への、5分ほどの登りで楽になり、温泉で汗を流し、機関車バスで帰路についた。

麻生山からの下山は、麻生林道から焼け岩林道を辿り、三ツ沢の地蔵堂へと歩きました。緩い下り一方の長い林道歩きは腰に負担が集中し、意外ときつい。地蔵堂からつるつる温泉への、5分ほどの登りで腰が楽になり、温泉で汗を流し、機関車バスで帰路につきました。

勝峰山植樹の下草刈り

 日の出山から東へ派生する尾根の東端に位置する勝峰山(標高454.3m)は、地元有志のNPO里山と歴史にふれあう会が、定期的に整備をしています。
 植樹した54本のクヌギやその他の下草狩りを、6月から11月にかけて月2回実施しており、6月28日に山頂下の駐車場から上の作業を実施しました。

将来はこの勝峰山と「ろんでん尾根」を経由して、勝峰山~麻生山~日の出山~つるつる温泉のハイキングコースを整備する予定です。

山頂下の駐車場。ここまでは林道を車で上がることができますが、一般車は現在通行禁止です。解禁までしばらくお待ちください。

山頂下の駐車場。ここまでは林道を車で上がることができますが、一般車は現在通行禁止です。解禁までしばらくお待ちください。

駐車場からは都心の眺望が開けて、スカイツリーなども良く見えます。

駐車場からは都心の眺望が開けて、スカイツリー、新宿副都心の都庁舎をはじめ、高層ビル群なども良く見えます。

勝峰山の山頂には454.3mの3等三角点があり、将門伝説と山桜の巨樹で知られています。NPO里山と歴史にに触れ合う会が憩いの場として整備を進めています。

勝峰山の山頂には454.3mの3等三角点があり、将門伝説と山桜の巨樹で知られています。NPO里山と歴史にに触れ合う会が憩いの場として整備を進めています。

現在は安全管理上立ち入り禁止となっている勝峰高原への道沿いに、クヌギを植林しましたので、その下草狩りも実施します。

現在は安全管理上立ち入り禁止となっている勝峰高原への道沿いに、クヌギを植林しましたので、その下草狩りも実施します。

梅雨時に成長した雑草はまだ柔らかく、エンジン草刈機の作業は順調にはかどります。

梅雨時に成長した雑草はまだ柔らかく、エンジン草刈機の作業は順調にはかどります。

植樹した木の周囲は、植樹を傷つけないよう鎌を使って、丁寧につるや雑草を刈り取ります。

植樹した木の周囲は、植樹を傷つけないよう鎌を使って、丁寧につるや雑草を刈り取ります。

現在立ち入り禁止の勝峰高原は、山菜や草花の群生地です。

現在立ち入り禁止の勝峰高原は、山菜や草花の群生地です。

背丈ほどもあった雑草が刈り取られ、刈られた雑草が肥料となって、クヌギは夏の日差しを受けて成長します。

背丈ほどもあった雑草が刈り取られ、刈られた雑草が肥料となって、クヌギは夏の日差しを受けて成長します。